アナウンサーも涙した実話。猛吹雪の中、一人娘を守り亡くなった父の愛

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2013年3月、この日の北海道・湧別町は温かい日でした。

それが夕方3時くらいから突然一変。

道路が見えなくなり、自分がどこを走っているかもわからないほどの猛吹雪が襲います。

いわゆる「ホワイトアウト」の状態。

 

 

気温はマイナス6℃、風速は約20メートル。

53歳のOさんは9歳の一人娘を児童センターに迎えに行った帰り、暴風雪に遭遇しました。

2年前に妻を亡くし、父と娘の二人暮らし。

近所でも評判の仲良し親子です。

 

Oさんの車が吹きだまりに突っ込み、動けなくなってしまいました。

娘さんを安心させようと前も見えない猛吹雪の中、近くの知人宅へ300メートルほど娘さんを抱いて歩いたようです。

しかし数時間後にたどり着いた牧場の倉庫は鍵がかかっていました。

倉庫の前で動けなくなってしまいます。

 

(写真はイメージです)

Oさんは自分が着ていた薄手のジャンパーを脱いで娘さんにかけ、想像を絶する雪と暴風の中、娘さんに覆い被さります。

 

その後2人が発見されたのは翌朝7時頃。

およそ10時間もの間、Oさんは娘さんを抱きかかえていました。

見つかった時、娘さんは泣いており、Oさんはすでに死後硬直が始まっていたといいます。

 

大切な娘の生命を守り抜いたお父さん。

 

二人の上半身は雪で埋もれていましたが、娘さんが息を出来るように小さな穴が掘られていました。

失いかける意識の中、娘のため必死に掘ったのでしょう。

「自分の命と引き換えに、娘だけは生きて欲しい。」

そんな願いが伝わってきます。

この事件を伝えるローカルニュース番組で、原稿を読み上げるアナウンサーが途中で嗚咽し、頬には涙が流れていました。

思い出しながら記事を書いている私も涙が出ます。

 

娘さんは奇跡的に凍傷だけで済み、その後元気に回復したと聞きました。

 

この日の暴風雪はOさんを含め、8人の尊い命を奪っています。

 

娘さんには、お父さんの分も生きて欲しいと切に願います。

お父さんの大きな愛に守られた命です。

幸せになってね。

 

Oさん、あなたの生命は輝いています。

これからもずっと忘れません。

ご冥福をお祈りします。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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