あなたにはおしっこの悩み、ありませんか?
「夜中何度もトイレに起きる」
「さっきトイレに行ったばかりなのにまた・・・」
という経験のある方に役立つ情報をお伝えします。
日本泌尿器科学会では頻尿を次のように定義しています。
「尿が近い、尿の回数が多い」という症状を頻尿といいます。一般的には、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿といいます。しかし、1日の排尿回数は人によって様々ですので、一概に1日に何回以上の排尿回数が異常とはいえず、8回以下の排尿回数でも、自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿といえます。
(日本泌尿器科学会ホームページ https://www.urol.or.jp/public/symptom/02.html より抜粋)
大きな目安は1日8回以上おしっこに行く人。
24時間の内、午前と午後にそれぞれ7回以上、就寝中に2回以上トイレに行く人は頻尿と考えましょう。
頻尿の原因は?
頻尿の原因には次のようなものが考えられます。
水分の摂り過ぎ
水やお茶、お酒などをたくさん飲むと、当然尿をする回数が増えます。
健康な成人の尿量は平均1200㎖くらい。
暑いから水を大量に飲んだという時の頻尿は基本的に心配ありません。
しかし、異常に喉が渇いて多量の水分を摂っている人は、尿崩症や糖尿病の疑いがあります。必ず精密検査を受けましょう。
また、カフェインを含むコーヒーやコーラ、カリウムを含むアルコール類(ビール、ワインなど)を飲むと頻尿になります。トイレが近いと感じる人は控えましょう。
利尿作用のある薬を飲んでいる場合
血圧が高く、血圧を下げる薬を処方されている人は頻尿になることがあります。血圧降下剤には利尿作用があるものがあるからです。この場合は血圧を下げる、または安定させることを最優先しなければなりません。心不全のお薬にも利尿作用のあるものが含まれていることがあります。
過活動膀胱
過活動膀胱とは、
「急に尿意をもよおし、漏れそうで我慢できない」
「トイレが近い」
「夜中に何度もトイレに起きる」
「急にトイレに行きたくなり、我慢ができず尿が漏れてしまうことがある」
などの症状を示す病気です。最近は40代以上の男女で7~8人に1人がこの過活動膀胱に悩まされていると言われています。
上記のような症状があったら病気かもしれません。
尿路感染(膀胱炎や前立腺炎など)
おしっこの回数が増えるだけでなく、排尿時、とくに排尿後に痛みがあったり、残尿感があったりする人は膀胱炎や前立腺炎などの疑いがあります。尿道が短いため、膀胱炎は女性に多くみられます。前立腺炎は男性特有の病気です。
頻尿に効く食べ物は?
まずはバランスの良い食事が基本。頻尿に悩む人が食事で特に注意したいのは塩分です。塩分が多いと夜間頻尿が多いことが知られています。また、塩分を摂取しすぎると喉が渇いて水分を多く補給したくなるのも原因の1つです。
山芋
千切りでもおろしても美味しい山芋。マグネシウムがたくさん含まれており、膀胱の筋肉を収縮させる効果があります。頻尿にはとても良い食べ物です。
はちみつ
山芋と同様にマグネシウムが含まれています。他にもビタミンEやポリフェノールが豊富で、腎臓の機能を助けて頻尿を改善してくれます。(※1才未満のお子さんには与えないよう気をつけてください。)
シジミ
シジミは肝臓の働きを助けることが知られています。オルミチンやアミノ酸が含まれ、肝臓を助けることで腎臓にも良い効果をもたらし、頻尿に効果があると言われています。
頻尿を解消する漢方療法
猪苓湯(ちょれいとう)
頻尿以外に排尿痛や残尿感がある人に使います。炎症を鎮め、体内にたまった余分な水分を排出してくれます。「利水」効果のある漢方薬です。
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
尿が出にくく、何度もトイレに通ってしまう人に使います。おりものが多い女性、尿が濃くて量が少ないタイプの人は「熱」が原因になっていることが多く、竜胆瀉肝湯は熱と水を取る効果があります。
八味地黄丸(はちみじおうがん)
手足が冷え、夜中トイレに起きてしまうことが多い人に適しています。気血水のバランスを整え、身体を温めてくれるお薬です。軽い尿漏れにも効果があり、中年以降の方におすすめです。服用しやすい漢方薬をお教えします。
夜間尿・残尿感・尿漏れに効く医薬品【生漢煎 八味地黄丸】
このお薬は8種類の生薬末をハチミツで練り合わせた丸剤で、独特な香味を持ち大変のみやすくなっています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。